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2019/6/27

いつ避難、ナニで判断? 

広島大学防災・減災研究センターに聞く

西日本豪雨の経験・数値を「物差し」に

 「警戒レベル4、速やかに避難を」。大雨が降った広島市は6月7日、気象庁が運用を始めた5段階の「警戒レベル」の「4」を全国で初めて発表した。避難勧告に相当するが、実際に避難した人は少なかった。昨年7月の西日本豪雨でも課題となった「避難のあり方」。私たちが取るべき行動は。(防災取材班)

 広島大学防災・減災研究センターの土田孝センター長は、「私たちは経験によって、このくらいの雨なら今すぐ逃げなくてもいい、もっと激しくなって避難すればいいという、暗黙の了解のような感覚を持っている」と言う。地震は突然やってくるが、豪雨災害はだんだんやってくる。避難する状況に至るまでに時間があると判断してしまう。6月7日の豪雨で早期避難した人が少なかったのも、「まだ大丈夫」という心理が生まれたと考えられる。

 しかし、ここ10年で強い雨が長い時間続くケースが明らかに増え、「まだ大丈夫」という状況から「非常に危ない」状況までの時間が非常に短くなっていることを忘れてはならない。

 6月7日の累加雨量は100ミリ強とさほど多くなかったが、そのまま雨が降り続いたり強い雨があったりすると一気に危険なレベルに達し、避難が遅れる可能性があった。避難勧告は、「次に雨が降ったらどうなるか」を予測して発令されている。

 土砂災害の危険度は、今の雨量とそれまで降った雨量の影響を受ける。

 状況の把握に役立つのが「広島県防災Web」などで提供されている雨量実況だ。だが、こういった数字は日ごろから見慣れていないと、いざというときにすぐに理解できない。「この降り方でこの雨量か、と数字と実感を結び付けると理解が深まる。人は驚くような大雨でもそれが続くと異常であることに気づかなくなることもある。数字はこうした感覚のずれを修正してくれる」と土田センター長は言う。

 昨年の豪雨災害の数値を知っておこう(別掲参照)。あの時の雨よりも強い、雨が長く降っているなど、状況を見る物差しになる。その物差しで行政が発信する情報や避難勧告を正しく理解できれば、どう行動するかが判断できる。

雨が降ったらここを見て!

スマホなどでQRコードを読み取ると各ページにアクセスできます。

 土砂災害警戒情報の内容を補足する、地域の詳細な土砂災害発生危険度が分かる。広島県一帯を5キロまたは1キロの間隔で分割し、その1マスごとに土砂災害の危険度を表示。危険度の高低は色分けされ、最も危険度が高いときは濃い紫色で、すでに土砂災害発生危険基準を超過した状態。明るい紫色は今後1時間以内に基準を超過すると予想される状態を意味する。どちらも警戒レベル4相当。

こう見る!

 土砂災害の危険度は累加雨量と直近の雨量(1時間)で判定されている。累加雨量100ミリのときに1時間30ミリ以上の雨が降ると、がけ崩れの可能性がある。累加雨量150ミリのときに1時間50ミリ以上の雨が降ると、土石流が起こる可能性がある。累加雨量が増えるとより小さい直近の雨で土石流が発生しやすくなるため、60分雨量と累加雨量の2つのデータを組み合わせて危険度を判断しよう。


※405件の観測局があるため、自分がいる場所に近い観測局をチェックしよう。
西日本豪雨の時は…

 2018年7月6日、東広島市では朝から雨が降り続き、累加雨量は150〜200ミリに。この上、19時に60分雨量70ミリの大雨が降り、累加雨量も急激に上がって250ミリを超えた。このときから朝方にかけて、土砂災害が発生した。


知っておきたい
土砂災害の前兆は?

 2014年8月20日の広島豪雨災害の被災者による体験談集には、「地響き」「青臭い木の臭い」など、土砂災害の前兆とみられる記述がある。過去の被害を教訓に、防災意識を高めておきたい。

体験談集⇒

警戒レベルって?

 気象庁が運営を始めた「警戒レベル」。「警戒レベル4、全員避難」など防災情報を分かりやすく5段階で示す。どのレベルで、どんな行動をするべきか、大雨が降る前に知っておこう。

広島県「みんなで減災」はじめの一歩⇒


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