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2018/11/22

どっちがお得? マイホーム購入は増税前?増税後?

「契約」と「引き渡し」のタイミングに気を付けて

 来年10月に8%から10%に引き上げられる予定の消費税。人生の中で大きい買い物となる住宅は、増税前に買うべきか、増税後に買うべきか…。日興ホーム注文住宅営業部東広島営業所の堀江真人所長に、どのように考えればよいかを聞いた。

 ―消費増税は、住宅購入にどんな影響がありますか。

 家づくりに必要な費用には、消費税がかかるものとかからないものがあります。

 注文住宅の場合、増税の影響を大きく受けるのは建物の価格。これ以外に、住宅ローン手数料、家電・家具などの耐久消費財、外構費用、土地の仲介手数料、引っ越し費用などがあります。土地の購入代金や住宅ローンの金利、保証料、火災保険料などには消費税はかかりません。

 例えば建物が2000万円の場合、消費税8%では160万円が消費税としてかかります。それが10%になると200万円となるので40万円もの差が生じることとなります。

 ー注文住宅を8%で購入するには、いつごろまでに何をすればよいでしょうか。

 来年9月30日までに引き渡しを終えている場合の消費税は8%となります。来年3月31日までに建築請負契約を済ませていれば、引き渡しが10月以降に延びても8%が適用される経過措置が受けられます (図1)。

 土地は一つとして同じ条件のものがなく、理想の土地がすぐに見つかるとは限りません。予算や広さ、エリアなど優先順位を決め、早めに情報収集しましょう。

 数千万円かかる家づくりでは、増税に伴う購入時の負担が大きい上、注文住宅の場合は計画から入居までに半年〜1年程度の期間が必要です。「もっと早く家づくりを始めれば良かった」と後悔しないよう、増税や新税率適用のタイミングを覚えておきましょう。

 ―ローン金利に変化は。

 今年10月の住宅ローンの金利は、前月に引き続き、長期固定金利を引き上げる銀行が目立ちました。

 今後の住宅ローン金利の動きとして気にしておきたいのが、日銀(日本銀行)の金融政策です。今年7月の日銀政策決定会合で、長期金利の上限を0・1%としてコントロールしてきた日銀が0・2%程度まで容認することを決定しました。この決定が今後の住宅ローン金利の上昇圧力であるのは間違いありませんが、実際に住宅ローンの金利が上昇を続けるのか、という点に関してはかなり不透明です。なぜならば、長期金利の上昇幅は小幅であり、変動金利に至っては史上最低金利のままだからです。

迷うときはプロに相談

 ―増税前と増税後、どちらで購入するべきでしょうか。

 増税前に家を購入すれば建物や家具、家電の値段は安くなります。そう聞くと「急がなければ」「絶対に増税前の方がお得だ」と思ってしまいます。

 しかし、増税後に買うほうがお得になる場合もあります。例えば、両親からの金銭的支援「贈与」がたくさんある場合などがあります。

 増税前の現在、一般的な住宅を購入する資金としての贈与の場合、810万円(基礎控除110万円含む)までの非課税枠があります。つまり両親から1500万円の贈与がある場合、690万円に贈与税がかかってしまいます。この場合、贈与税は117万円になります。この贈与の額が大きくなればなるほど当然贈与税が大きくなります。

 しかし、消費増税後であれば、この非課税枠の上限が上がります。一般的な家で2500万円まで非課税 枠が拡大します。つまり、先ほど例に挙げたような1500万円の贈与があっても全て非課税になるため、贈与税に限っていえば、増税後の方がお得です。

 ―住宅購入を考えている人へアドバイスを。

 「じゃあ、私たちはいつ住宅を購入すればいいの?」と、住宅購入のタイミングで悩まれている方は多いと思います。勤務先の事情や、子どもの進学など、特別な理由で購入の時期を決めている方は、増税前、増税後、関係なく、その計画で進めることをおすすめします。

 一方、何となく「いつか家を建てようかな」と、漠然と住宅購入を考えている方は、上記のメリットもあるため、増税後の購入をおすすめします。

 また、いつ購入したらいいか迷われている方は、一度プロに相談することをおすすめします。その際は自分たちの利益のために契約を急ぐような会社ではなく、真剣にお客さまにとってどちらがお得かを考え、シミュレーションし、提案してくれる会社を見極めることが重要です。


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