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2018/6/14

県が取り組める東広島への処方箋 

特別インタビュー 湯崎英彦県知事

人材バンク通じ保育士確保に協力
ネットワーク活用、新産業創出支援
東広島の強み、県が後押し

 高垣広徳氏が5代目の東広島市長に就任して4カ月余りがたった。前県副知事だった高垣市長は、湯崎英彦県知事とは二人三脚で県政を担ってきた間柄だ。県と連携した事業の推進は、高垣市長の公約の一つでもある。県が東広島のためにできることは何なのか、東広島の強みは何なのか。湯崎知事に聞いた。(日川剛伸)

生活環境の良さ強み

 高垣市長は県庁に37年間勤務。技術畑を中心に歩み、退職後は2014年から17年まで副知事を務めた。

 「行政手腕もさることながら、政治にも深く関わり、県行政を推進してきた人。培ってきたネットワークと経験を生かし、成長都市・東広島のトップとして、存分に力を発揮してほしい」

県の資源=東広島の資源

▲県・市町連携会談で東広島市庁舎を訪れ市職員から話を聞く湯ア知事(左から2人目)。左から5人目は高垣市長=5月9日

 高垣市長は、都市部では大学の知的資源を活用した新産業の創出を、周辺部では農林水産業の強化を、それぞれ選挙公約のポイントに掲げ、一部は今年度で予算化もした。

 「研究開発型の企業や、産学官連携の事業など、東広島のリソース(資源)は、イコール県のリソースでもある。さまざまな施策を連携して取り組むことになるだろう。一例を挙げれば、新ビジネスの創出を目的に、広島大が中心となって広島リサーチコンプレックス推進協議会を設立している。また、広島市内には、イノベーション創出拠点のイノベーション・ハブ・ひろしまCampsもある。それらのネットワークを活用して、東広島と一緒に施策を展開したい。

 農林水産業の強化については、県は売上高4000万円以上の企業的経営のできる担い手づくりを進めている。東広島は穀倉地帯であり、農地を活用して農業の発展は図れる。経営拡大を視野に入れ、収益性の高い園芸作物への転換や、農業の6次産業化などに向けて、県もしっかり支援していく」

自然と広さキーワード

 東広島市の待機児童は、施設整備の遅れと保育士の不足などを背景に4月1日現在で179人。待機児童問題は喫緊の課題だ。

 「特に課題になっているのは、1・2歳児。県では1・2歳児を積極的に受け入れる保育園には助成金を支給する制度を始めた。東広島市が第一号の申請で あった。保育士の確保については、県の調査で、東広島では100人規模の潜在保育士が把握でき、名簿を東広島市に提供した。県としては保育士人材バンクを通じて東広島の保育士確保に協力していきたい」

 「仕事も暮らしも選ばれる都市」。高垣市長が掲げるフレーズだ。

 「例えば、東広島には働き方改革に先導的に取り組んでいる企業もあり、モデル的な取り組みとして県もこういった企業の取り組みを応援していきたい。そして、何よりも東広島は、田園風景が色濃く残り、生活環境が良い。身近にある豊かな自然を活用したライフスタイルの推進や、余裕を持った居住空間の確保などが、東広島ならではの強みではないか。高垣市長には、東広島の持っている強みをもっと強調してほしい。それを県は全力で後押しする」

湯崎知事から見た高垣市長の人柄

 広い視野で物事を見ることができる方。温厚で職員の信頼も厚く、副知事時代は庁内全体の業務に関わっていただきました。酒都・西条にふさわしく、お酒も詳しい方です。


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