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2018/4/12

みんなのぷらざ

広島大学マスターズ 学びの窓 <23>

西条の酒造施設群 日本の20世紀遺産20選に

景観保全のための条例制定を

菅川健二
(法学・地方自治)

 ユネスコ世界文化遺産に関わるイコモスの国内委員会は、昨年の12月に、後世に引き継ぐべき重要な建築物として「日本の20世紀遺産20選」を発表した。その中の一つに、西条の酒造施設群が選定された。赤レンガの煙突が林立し、白壁の酒蔵が集積する街並みが20世紀に継続発展した伝統産業景観の代表として評価されたものである。

 西条の酒造施設については、すでに明治、大正期の酒造蔵、煙突など72件が国の有形文化財として登録されているが、今回の選定は、単体の建造物だけでなく、周辺地域を含めた街並みの景観が評価されたことに意義があると思われる。

 地域住民にとっては、大変な慶事であると共に、この景観を後世に継承し、発展すべき責務を負ったものともいえよう。

 歴史的な景観を有する街並みの保全には、すでに1960年代から、倉敷市、京都市などの都市で、自主的な条例があるが、国は、2004年に景観法を制定したのである。

 景観法自体は、直接、地域の景観を規制するのではなく、景観行政を担う主体を「景観行政団体」である地方自治体とし、その団体が作成する景観計画や景観条例に基づく建築物の形態、色彩、高さの限度、屋外広告物の表示などの行為の規制に実効性や法的強制力を持たせ、地域の個性を生かした景観を形成しようとするものである。

 現在、全国で約700団体、広島県では、県の他、広島市、福山市、三次市、尾道市、呉市、廿日市市の6市が景観行政団体となっている。関係団体の調査によると、住民の誇りの高まり、観光交流人口の増加、地場産業の振興、地価の上昇などが報告されている。

 この際、東広島市においても、景観行政団体となり、景観計画を策定し、景観条例を制定することを提唱したい。さらに、文化財保護法に基づいて、伝統的建造物群保全地区の決定に次いで、国の重要伝統的建造物群保全地区に選定されることを期待したい。

 広島大学マスターズは、広島大学を退職した教職員で組織しています。市民を対象にした講座も行っています。
【問い合わせ】kazuwp@hiroshima-u.ac.jp(渡部)


ギャラリー

東広島水彩画教室 第16回水彩画展


東広島水彩画教室の生徒の作品
東広島市民ギャラリー
4月18日(水)〜23日(月)

 「東広島水彩画教室」は、どなたでも入会できる絵画教室です。現在は月2回、東広島市西条西本町のサンスクエア2階で、水彩画を基礎から学びたい人を対象にした入門講座を行っています。水彩画・デッサン・パステル・色鉛筆など、各自が風景画から静物画、人物や動物まで好みのモチーフを選択して、楽しく取り組んでいます。

 4月18〜23日の9時〜17時、市民ギャラリーで「第16回水彩画展」を開催します。受講生が制作した水彩画約80点を展示します。ぜひ、足を運んでくださいね。

■東広島水彩画教室/0823(25)8579

東広島市民ギャラリー
東広島芸術文化ホールくらら1階 

【所在地】東広島市西条栄町7番19号 
【電 話】082(426)5900
【開 館】9時〜17時 ※入場無料


プレスネット フォトリポート

夜桜お七


4月1日、三永で撮影

 「三永の一本桜」の愛称で親しまれている枝垂桜が、今年も満開となりました。日が沈むのを待って夜7時、ストロボ1発の効果を期待して、撮影を試みました。出来上がった写真は、まるで「夜桜お七」が、艶姿で闇の中に佇んでいるように思えました。

 (フォトリポーター 船越雄治)

東広島の野草 セリバオウレン(芹葉黄連)


3月9日、東広島市内で撮影

 小葉にはセリの葉のように切れ込みがあります。高さは15cm程で上の方で三つに分かれ、それぞれに1cmの小さな白いかれんな花を咲かせます。花言葉は「揺れる心」。

(フォトリポーター 井川良成)


神機隊 〜志和で生まれた炎〜 》7《

穂高 健一

神機隊と神木隊


▲揚州周延「帝国万歳憲法発布略図」上越市立総合博物館蔵

 「神機隊物語」の取材、執筆するさなかに、『まさか』という偶然の出会いがあった。 慶応4年3月11日に、神機隊が自費で、志和から戊辰戦争へと出兵した。会津にむかう途中、海路で品川に上陸した。浅野家の菩提寺・泉岳寺(せんがくじ 忠臣蔵で有名)に滞在中、上野戦争への参戦をきめた。

 地形偵察に行った藤田太久蔵(たくぞう 参謀)たちが、上野の山で道に迷い、敵陣の彰義隊のなかに入ってしまった。敵方は刀を抜いて殺到してきた。

 「諸君、早まり給うな。われらは敵意があって上野にきたのではない。隊長どのに会いにきたのだ」というと、敵兵は斬るに及ばず、隊長のところに案内した。「隊長とは、どこかでお目にかかったようだが」

 機知に優れた藤田がほほ笑んだ。 「先年、長州征伐で、広島に長く滞在して大変お世話になった。そのとき確か貴殿にお目にかかったはず」

 藤田も久しぶりに会った懐かしげな顔で、広島藩も長州征伐当時に苦労したと聞かせた。やがて、心を開いた隊長が道案内し、上野の山から脱出させてくれた(広島郷土史談)。

 この敵陣はどこか。越後高田藩の江戸詰だろう。

 先立つこと、鳥羽伏見の戦いのあと、神機隊の小林柔吉が北陸鎮撫使(ちんぶし)の参謀となった。2月には高田会議を開き、越後高田藩の榊原家を新政府側に恭順(きょうじゅん)させている。

 同藩江戸詰の武士らは、芸州口の敗北で、徳川四天王もこのありさまか、と嘲笑われた。ここは徳川家に最後までご奉仕するべきだと言い、脱藩したうえで、上野の彰義隊に加担した。かれらは榊の漢字を分解し、「神木隊」を結成した。神木隊=シンキタイとも読める。奇異な偶然である。

 この神木隊には橋本直義(なおよし)がいた。かれは勇敢な武士で、芸州口の戦い、上野戦争、宮古湾の海戦、箱館戦争の激戦地で負傷しながらも戦っている。

 明治8年頃から、かれは「最後の浮世絵師=揚州周延(ようしゅうちかのぶ)」として戦争画、歴史画、開化錦絵、役者絵、美人画など、さまざまなジャンルで活躍している。

 橋本直義はかつて海田市に滞在している。絵師の腕前から広島・船越の大江谷の「誰故草(たれゆえそう)」と縁もあるだろうと、拙著「芸州広島藩 神機隊物語」で取り上げた。

筆者プロフィル
 ほだか・けんいち 大崎上島生まれ。中央大学卒、日本ペンクラブ(広報・会報委員)、日本文藝家協会、日本山岳会、歴史時代作家クラブ各会員。著作は幕末歴史小説「二十歳の炎」の改訂版「広島藩の志士」が広島・南々社より4月1日に発売。同日に「芸州広島藩 神機隊物語」(東京・平原社)が発売された。


一句

東広島俳句協会会員の作品

初蝶の先へさきへと修行道   寺谷 佳子
畦塗りの黒光りして夕日かな  岡田 京子
堰堤を越ゆる水嵩春の月    山口 和恵
耳札の大き仔牛や花菜風    寺田 記代
荷造りを終へた子の部屋花の冷 渡邉美穂子


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