ザ・ウィークリープレスネット

 記事検索
プレスネットでは、7月17日配布開始の7月19日号で、今回の大雨被害について特集しています

2018/3/15

今注目 東広島での開催広がる「親プロ」

共感し、気付く場 自分の育児に自信を


▲さまざまな対象者を設定して作られた「親プロ」のワークシート

 「親プロ」は、一定の研修を受けたファシリテーターが進行役となり、子育て段階に応じた悩みや不安を、参加者が1つのテーマに沿って語り合う参加型プログラム。家庭の教育力向上を目指して、県教委が平成20年から取り組んでいる。

 講座は、幼稚園や小・中・高校、地域センターなどからの依頼で、保護者勉強会や子どもの授業の一環、地域の催しとして開催されている。県内各地で実施されており、東広島市では、昨年4月1日から今年3月5日までに25講座が開かれ、延べ821人が参加した。

正解や模範はない

 講座では「買って買って!!こんな時どうする」「絵本の読み聞かせってどうすればいいの」など身近でよくある育児の疑問や悩みに焦点を絞り、ファシリテーターが参加者からいろいろな意見を引き出していく。プログラムに正解はなく、ファシリテーターもアドバイスしたり、模範を示したりしない。

模範や答えなし 講座の意味は?

 『答えがない講座』に意味はあるのか。市教育委員会生涯学習部の胡田奈那さんは「自分や他人の子育てを一緒に振り返り、共感することで、自ら気付き、自ら学ぶ力を高めてもらうことが狙い」と説明する。実 際に、参加者からは「皆同じことで悩んでいると分かって安心した」「子どもを褒めるポイントなど、今まで気付かなかったことに気付かせてもらった」などの声が上がる。

多様な考え方知る

 また、気持ちや悩みを共感するなら、ママ友同士でのおしゃべりでもできるが、ファシリテーターの奥 村早苗さんは「友人とは異なるグループで、さまざまな価値観を持つ親の考え方を知ることができるのが、この講座のいいところ」と「親プロ」の意義を話す。また、「育児にこうしなければというのはない。『親プロ』を通して、自分の育児に肯定感を持ってもらえたら」と優しいまなざし。

 子どものしつけ、仕事との両立など、子育てにまつわる悩みや不安は尽きない。明確な答えはでなくても、「親プロ」に参加することで明日からの育児に少しの変化があるかもしれない。


幅広い年代を対象にした教材

▲市ホームページ

 「親プロ」は、これから親になる人、子育て・孫育て中の人をはじめ、中高生、地域の人など、幅広い年代を対象にした教材を用意している。教材は全て県教委のホームページで見ることができる。
 講座の申し込みは、市教委が受け付けている。受講は無料。申し込み方法などは同市ホームページを確認。問い合わせは生涯学習課082(420)0979へ。

ファシリテーターが増加
「親プロ」、東広島で注目の理由

 「親プロ」をもっと広めたいと今年度、市教委が進行役であるファシリテーターの養成講座を開催。新たに12人が登録し、計64人となった。
 登録者は、子育てが一段落した人が多い中、現役で子育てしているママの登録も増えつつある。子育てサークルで実施するなど、積極的な取り組みも一因となって、開催数が増加している。


「親プロ」を疑似体験! 

 紙面で「親プロ」を疑似体験してみよう。通常はワークシートを使いながらファシリテーターが進行し、参加者が意見や思いを出していく。小学1〜3年生の親10人に回答してもらったところ、下のような声が集まった。あなたはどう感じ、何に気付きますか。

 忘れ物をして先生にしかられて「明日、学校に行きたくない!」というユイちゃん。あなたがお母さんだったら、どう対応しますか。

・宿題のことをまず褒めてから、少しずつ自分でやれるように取り組む。例えば、壁に忘れ物チェックリストを一緒に制作してシールを貼ったり、楽しく物事に取り組めるようにする。(39歳・男性)

・授業の準備をするのは小学生の大事な仕事だよ。それをお母さんがとっちゃっていい? ユイがいいなら毎日 やってあげるよ。(43歳・女性)

・準備も含めて「宿題」であることを伝える。話してもごねるようなら、一緒に準備しできたら褒める。(40歳・女性)

・「そうだね。宿題がちゃんとできるなら明日の準備や鉛筆削りもできるよね。今から一緒にやってみよう」と声を掛ける。(41歳・女性)

・笑われたのは嫌だったね。準備は一緒にしてあげるけど、忘れたのも鉛筆を削ってなかったのもちゃんと自分で確認せんとね。(42歳・女性)

・泣きやむまで抱っこしてなだめて、自分でできるって自信がつくまで一緒に支度するようにする。(43歳・女性)

・宿題忘れて困るのはユイちゃんよね? 叱られるからやるんじゃなくて、困らないためにできるようにしよう。(48歳・女性)

 算数が苦手なミキちゃんが60点のテストをお母さんに見せています。あなたがミキちゃんのお母さんだったら何と声を掛けますか。

・ほう。やるではないか。父さんも一緒に解いてみようかな。 (39歳・男性)

・よく頑張ったね! 前は○点だったから○点も上がってる。この調子でね。また見せてね。 (43歳・女性)

・苦手なことを母が知っていれば「頑張ったね!」と言えるが、苦手なことを知らず(本人が知らせないようにしていたら)「どうしたの?」と非難してしまうと思う。 (40歳・女性)

・すごいね。半分以上も正解だったんだね。じゃ間違えた ところがどうして間違えたか一緒にやってみよう。そしたら次は100点だよ、と声を掛ける。(41歳・女性)

・嫌いな算数よく頑張ったね!! えらかった!!(42歳・女性)

・よく頑張ったね〜。次はこの点数よりとれるようにがんばろう!!(41歳・女性)

・頑張ったね、どんな問題だったの? と言って間違えた問題を一緒にやってみる。次はできそうだね、何点目指す? と本人の気持ちを受け入れて、次の目標に向かって取り組めるようにする。(38歳・女性)

 マンガに夢中のアヤちゃんが、夕食になっても食卓に来ません。お父さんは「困ったものだ」、お母さんは「集中力がある証」と話しています。お母さんの考え方について、どう思いますか。

・集中力と集団行動は別。そこばかり褒めていると自己中心的な子に育ちそうなので、家庭内でルールを決める。(39歳・男性)

・夫婦の一方がこれくらいおおらかな方が良いと思う。(43歳・女性)

・好きなことから得られることはプラスになるので理解できる。(40歳・女性)

・同感!(41歳・女性)

・お父さんの考え方は、取り上げるなら最初から与えなければいいと思う。お母さんの集中力という言葉は賛同でき るが、ご飯や宿題や寝る時間、守らなければならないことは教えないといけないと思う。(42歳・女性)

・マンガを取り上げたりはしなくていいと思う。時間を決めて読ませるようにしたらいい。(41歳・女性)

・夢中になれるものがあるのはすごいと思う。ただ時間を守ることも大切なことなので、メリハリは必要。(43歳・女性)

・ご飯の時間など生活習慣を乱すほどまでマンガを読むことを集中力があると褒める点については賛同できません。(38歳・女性)

・優先順位を考えられるように導くべき。(48歳・女性)


pagetop