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2018/3/8

シリーズ 東広島で働く なぜ今、人手不足なのか。

東広島の現状をハローワークに聞く


ハローワーク広島西条
岩本雄二所長

 広島県の昨年12月の有効求人倍率は2.02倍。43年7カ月ぶりの2倍台となった。有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示す。2倍は、1人に2つの仕事がある、ということだが、私たちの身近な人からは「人手不足で困っている」という声がある一方で、「なかなか希望の職に就けない」などの声も。仕事の数も多く、働きたい人もいるのになぜ。ハローワーク広島西条の岩本雄二所長に東広島の現状を聞いた。(橋本)

―求人数が増加、求職者が減少し、高い有効求人倍率となっています。その要因は。

 求人が増えた背景には、景気の回復による業績アップで求人意欲が高まったことと、少子高齢化が進み労働力人口が減る中、若い人材を確保しておきたい、という企業の思いがあります。求職者数が減っている背景には、労働力人口の減少による影響もあります。また、リストラなどによる失業者が減少していることも理由の一つ。

―ハローワーク広島西条管内の有効求人倍率は昨年8月から上昇し始め、12月には4・09倍になりました。

 スーパー、ドラッグストア、100円ショップなどの小売店が相次いでオープンしたことが影響していますが、一番の理由は、管内に本社のある大手小売業が、店舗拡大のため大規模な求人を出したことです。しかし、4・09倍は受理地別の倍率であり、その大手小売業が市・県外に出した求人についてもカウントされています。就業地別で見ると、管内の有効求人倍 率は、県と大きな差はありません。

―管内の今後の見通しは。

 製造業をはじめ、全体的に上向いています。有効求人倍率は、当分は高水準で推移し、徐々に県と同じ傾向に向かうでしょう。今後も雇用情勢は安定する見通しです。

―仕事の数が多くてもマッチングに至らないのは、求職者が仕事を選んでいる、ということですか。

 その傾向はあります。好景気の影響や社会全体に、仕事と生活の調和(ワークライフバランス)の考えが広がってきており、在職中の人などが、より良い条件を求めて仕事を探しているという現状もあります。それだけでなく、職業・年齢・賃金・雇用形態・業種など、求職者の希望と企業側の希望が一致しないことから生じる雇用のミスマッチも大きな要因となっています。

―どのような求人が人気ですか。

 勤務時間、休日などの条件にゆとりがあるものです。男性、女性問わず、この意識はあります。また、働き方は多様化しています。ハローワークとしては正社員での就職を増やしていくことを目標としていますが、短時間、短期間で働きたいという人も多いです。

―企業に対してはどのようにアドバイスをしていますか。

 残業の抑制、賃金の見直しなどといった働き方の改善をアドバイスしています。新たに募集する人だけでなく、現社員も含めて改善していくのが理想です。それを分かりやすく求人票で示していきます。魅力ある職場づくりに取り組むことで、魅力ある求人になっていきます。


ハローワーク広島西条 求職者への取り組み

・「マザーズコーナー」を設置。求人応募の他、保育施設の情報提供なども行う。

・就職に至るまで、基本的には1人の職員が相談、職業紹介をしていく。

・毎週火曜日、ハローワーク広島西条で企業を招いた面接会を開催している。


ハローワーク広島西条管内の2017年12月の雇用情勢

特徴

●有効求人数は9966人で、前月比で21.2%増加し、前年同月比で126.4%増加した。

●有効求職者数は、2436人で、前月比で7.9%減少し、前年同月比で3.6%減少した。

●有効求人倍率は、4.09倍となり、前月より0.98ポイント上昇し、前年同月比では2.35ポイント上昇した。


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