ひとりで悩まない 語り合いがんと向き合う 
東広島地区医師会「こころの駅舎」

がん患者や支援者交流 市の受託事業で毎月1回開く

 東広島地区医師会が毎月1回開いている「こころの駅舎」が注目を集めている。こころの駅舎は、がん患者や家族、医師、看護師らの支援者が集うサロン。参加者が思い思いに語り合う機会を増やし、がん患者に寄り添っている。(日川)

 こころの駅舎が誕生したのは2012年。「地域に開かれたがん患者さんの集いの場をつくりたい」。同医師会メンバーで高橋ホームクリニック院長の高橋宏幸さんらの強い思いが実り、医師会の地域連携室あざれあが、専門家やがん患者が参加できるサロンを立ち上げた。

 当初は、専門家の講演と、がん患者を交えた交流会の二本立てで、年に3回開催していた。昨年4月から、市の受託事業になり、市から補助金が支給されるようになったことで、毎月1回、開くようになった。回数を増やした9回分は、がん患者らが何でも語り合え、交流できる定期型のサロンに位置付けた。

 定期型は、午後2時から午後6時まで、東広島芸術文化ホールくららの一室で開いている。従来よりも約2時間延長したため、勤め帰りの人も参加しやすくなったという。毎回、がん患者や家族、医師や看護師、薬剤師、ボランティアスタッフら20人前後が訪れる。それぞれが自由な時間に集い、コーヒーやお茶を飲みながら、語らいのひと時を過ごしている=写真。

 7月の集いに参加した人たちに話を聞いた。5年前に大腸がんが見つかったという女性は「がんに罹患して本当に孤独になった。一人で悩んでいた。サロンに参加して、同じ悩みを抱えている人たちの話を聞くことができて、心が和み勇気づけられた」と目を細める。

 ことし2月に妻がすい臓がんに罹患しているのが分かったという、高屋町の加藤裕二さん(66)は「妻のがんが見つかって、僕自身、少し閉鎖的になっていたが、参加者の皆さんとおしゃべりすることで、心が落ち着くようになった」と話す。

 5年前に乳がんと診断された、高屋町の村中千鶴さん(48)は、自らのがん体験を生かして、がん患者や家族を支える、広島県のがんピアサポーターの一期生。こころの駅舎には、2年前から参加している。村中さんは「がんと闘っている患者さんの悩みを聞き出しながら、私の体験で得た、治療に役立つ情報を提供している。がん患者さんに必要なのは、語り合える仲間。私自身も再発の不安を抱えている。患者さんと思いを共有しながら、患者さんを励ましていければ」と願う。

 医師や看護師らは専門的な立場から助言を行う。高橋医師は「がん患者さんは、誰もが不安を抱えている。ただ、病院内では患者さんの声は届きにくいのが実情。患者さんに助言をしながら、患者さんの悩みをきちんと受け止めていくサロンに」と話す。

 医療機関が通院患者らを対象に開いているがんサロンは多いが、市民に開かれた形で医師会が運営するサロンは珍しい、という。地域連携室あざれあ室長の三上雅美さんは「がん患者さんや家族の方が、もっともっと足を運びやすいサロンになるよう心配りしていきたい。がん患者さんが自分らしく生きることをしっかりと支えられるサロンになれば」と目を輝かせている。

 こころの駅舎の問い合わせはあざれあ082(493)7360。

ザ・ウィークリー・プレスネット 2017/9/7

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