時には命にかかわる 危険な生物

 ここ1カ月の間に、神戸港から「ヒアリ」、大阪市の南港から「アカカミアリ」が相次いで確認された。いずれも、生態系や人体などへ被害を及ぼす可能性のある外来生物「特定外来生物」に指定されている。ヒアリやアカカミアリは広島県では見つかってはいないが、特定外来生物の中には県内で発見されたものもいる。ヒアリをはじめ、国内で生息が確認された危険な生物の特徴を見る。(生活取材班)

2017年 神戸港

ヒアリ

刺されるとやけどのような痛み

写真提供/環境省

 南米が原産地で、毒針を持つ。これまで日本国内での定着は確認されていない。貨物などに紛れて気付かないうちに持ち込まれ、中国や台湾などへの分布が急速に広がっている。

 極めて攻撃的な性質。節足動物、爬虫(はちゅう)類、小型哺乳類も集団で攻撃し、捕食することで知られており、牛、馬、鶏など家畜への死傷被害が懸念されている。

 人が刺されると、やけどのような激しい痛みが生じ、発熱、じんましん、激しい動悸(どうき)などの症状が引き起こされる。

 アレルギー性のショックで昏睡(こんすい)状態に陥ることもあり、米国ではこれまでに多くの死者が出ている。

ATTENTION
●特徴

 赤茶色で小型。腹部は濃く、黒っぽい赤色。体長は2.5〜6ミリとバラつきがある。

●好む場所

 草地など比較的開けた環境。土で直径25〜60cm、高さ15〜50cmのドーム状のアリ塚を作る。

●刺された時の処置

 20〜30分程度は安静にし、体調の変化がないか注意。刺されて数分から数十分の間に、息苦しさ、声枯れ、激しい動悸などの症状が出た場合は「アナフィラキシー」である可能性が高いため、一番近い病院ですぐに受診する。

1993年 廿日市市

アルゼンチンアリ

食品に群がり布団に入り込む

 南米原産のアリ。ここ100年ほどの間に世界中に広がった侵略的外来生物。国内では1993年に広島県廿日市市で初めて確認され、その後、広島市、岩国市、大竹市などでも確認された。

 毒はない。繁殖力が非常に強く、屋内へ入ってきて食品に群がったり、布団の中に入り込んで安眠を妨害するなど不快害虫としての被害や、在来アリを駆逐するなど生態系への影響が懸念されている。

ATTENTION
●特徴

 働きアリの体長は2.2〜2.6ミリ。体色は淡褐色〜褐色。巣の個体数が最も増えるのは9〜10月で、この時期に家屋への侵入被害も増える。

●好む場所

 空き缶の中、側溝のフタの裏側、プランターの下、コンクリート壁のひび割れの中、人工芝の下など。

●駆除の方法

 アルゼンチンアリの巣は広い地域に広がっており、自治会単位などでの広域駆除を、定期的に、一斉に行うことが効果的だとされている。

2012年 大竹市

セアカゴケグモ

かまれると針で刺すような痛み

 オーストラリア原産のクモ。雌は毒を持つ。広島県では2012年に大竹市で初めて確認され、14年には山陽自動車道の福山サービスエリア(SA)と宮島SAで発見された。

 攻撃性はなく、素手で触らない限りかまれることはない。

 かまれると、針で刺したような痛みを感じ、発汗や吐き気などの症状が表れることがある。子どもや高齢者の場合は、症状が重くなることも。一方で、人によっては症状が全く現れない場合も多くあるとされている。

ATTENTION
●特徴

 頭から胴までの長さは約1cm。全体は黒く、背に赤色の帯状の模様がある。

●好む場所

 日当たりが良くて、昆虫や小動物などの餌が豊富な次のような場所。花壇の周りのブロックのくぼみや穴、プランターと壁との隙間、排水溝のふたの裏など。

●かまれた時の処置

 かまれた場所を温水やせっけん水で洗い落とす。出血がある場合でも包帯などで圧迫しない。ゴケグモ毒の広がりは遅いため、止血帯などで強く圧迫する必要はない。その後、医師の診療を受ける。

 ヒアリ、アルゼンチンアリ、セアカゴケグモを見付けた場合は、県や市の担当課へ報告を。詳しくは広島県の「生物多様性総合情報サイト」。「広島県 外来生物」で検索。


アライグマ、オオクチバス

農作物や生態系へ悪影響

 アライグマとオオクチバスも特定外来生物に指定されており、県内でも確認されている。

 アライグマは北アメリカ大陸原産の中型の哺乳類。現在、日本各地で野生化したアライグマが確認されている。広島県でも2010年ごろから三次市などでピオーネなどの農作物を荒らすなど深刻な被害が県に報告された。

 オオクチバスは通称ブラックバスと呼ばれており、北米原産の外来魚。

 どう猛な食性で、放流したアユをはじめ、河川の有効な水産資源を捕食。漁業や遊漁に大きな影響をもたらしている。


マダニに要注意

特定外来生物ではないが危険! 感染症で死亡例も

 特定外来生物ではないが、「マダニ」にも要注意。県は6月24日、三原市内の90歳の女性が、マダニが媒介するウイルス性感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」によって死亡したと発表した。県内での死亡確認は5人目。

 マダニは、イノシシやシカなどの野生動物が多く行き来する草むらや森林、やぶなどに生息している。県は屋外で作業する際は、肌の露出を少なくするよう呼び掛けている。

ザ・ウィークリー・プレスネット 2017/7/6

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